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特長・ユニークな作用機作 物理化学的性質と安全性 防除効果 いもち病気って?



いもち病とは、どんな病気?
 いもち病は、Pyricularia oyzaeという糸状菌がひき起こす病気です。主にイネに感染しますが、ササやタケにも感染することが知られています。また、雑草のメヒシバにもイネのいもち病と同じような病斑ができますが、別種のいもち病菌です。
 いもち病は、その発生する部位によって呼び方が異なります。(呼び方が異なるだけで、病原菌は同じものです。)
 本田で葉に発生するいもち病を葉いもち、葉いもちに対して、穂が侵された場合を総称して穂いもちといいます。
 穂いもちでは、さらにその発生する部位に応じて、穂首部が侵されたものを穂首いもち、枝梗が侵されたものを枝梗いもち、もみが侵されたものをもみいもちなどと呼んでいます。

病原菌の分生胞子 穂いもち



葉いもち 葉いもちの病斑には白点、褐点、慢性及急性の4種類の病斑型があります。白点型は、若いイネでチッソ過多の時などに、褐点型は、イネの抵抗性が強い時、少肥の時など、特に下葉に見られます。日照不足が続くと、病斑の拡大がとまり長い紡錘型になることが多くなります。これを、慢性型病斑といいます。これに対し、急性型病斑は褐色の部分がなく、円形または楕円形の病斑がいちように暗緑色あるいはネズミ色になっています。急性型病斑は、最も恐ろしい葉いもちの病斑です。褐点型病斑はほとんどそれ以上進展せず、いもち菌の胞子形成もほとんどありません。ところが、急性型病斑は、その後の病斑拡大が速やかで、胞子形成も非常に多く、このため最も伝染力の強い病斑型といえます。

 いもち病によって、イネ株が萎縮枯死することもあります。いもち病斑、とくに急性型病斑が発生すると、若いイネなどでは、病原菌の出す毒素(ピリクラリオール、テヌアゾンなど)によって萎縮症状を呈することがあり、ついには枯死することがあります。(ズリコミイモチと呼ばれます。)ズリコミを起こしたイネは分けつが異常で、葉が展開しないまま次々と出葉し、扇のようになることもあります。

穂いもち 穂首いもちは穂首部に褐色の病斑ができます。出穂後3〜4日までの間にいもち菌が侵入すると白穂になります。その後の感染では白穂になることは少なく、モミの稔実が害され、品質が低下します。

穂の枝梗の部分が侵されると、その部分が褐変し、モミの稔実に被害がでます。これを枝梗いもちと呼びます。穂首いもちの場合よりも遅くまで発生が続くことが多くなります。

モミには、いもち病菌の他、ごま葉がれ病菌、褐色葉がれ病菌など多くの菌がつきます。モミについたいもち病菌は発病が早く、胞子を多く形成することから、後期の枝梗いもちの伝染源になります。また、感染モミが種モミに用いられるものであれば大切に保管されるので、菌の越冬もしやすく、翌年の発生源になる可能性があります。種子消毒が必要な理由もここにあるのです。

節いもち 節いもちにかかると、この部分から上部が枯死したり、養水分の移動が妨げられて稔実が悪くなります。また、勝手な方向に倒れるので特に機械収穫には支障をきたします。

初期病斑
褐色の小さい斑点があらわれる(左)ことが多いが、稲の状態や環境の違いによって、淡いピンク色がかった退色斑(中)や、多数の白斑を生じることもある。

急性型病斑
病斑は急速に成長し、丸みをおびた紡錘型になる(左)。
さらに病勢が進むと病斑上で胞子が形成され、ネズミ色に見える。
周辺の葉の細胞は病原菌のつくる毒素で中毒をおこし、黄色くなる(右)。
病斑部の拡大(下)。


慢性型病斑
日照が多くなると病斑の拡大は止まり、長い紡錘型になることが多い(左)。
病斑の周辺部は枯死して褐色になり、内部は組織が崩壊して灰色になる(右)。

葉いもちの発生圃場:いもち病菌は葉の病斑上で増殖し、さらに伝染していく(下)。