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2006年

《一般生活者の中のSADの可能性が高い人600名を対象とした「生活障害度」に関する調査結果》
SADの可能性が高い人は、「同僚・後輩・部下と話をすること」にも「不自由さを感じる」
〜 就労経験のある人の50%以上が、職場での「食事や飲み会、あいさつや発言をすること」に不自由さを感じている 〜

2006年10月3日

アステラス製薬株式会社(本社:東京都中央区、社長:野木森雅郁)、ソルベイ製薬株式会社(本社:東京都北区、社長:大岩幸治)、明治製菓株式会社(本社:東京都中央区、社長:佐藤尚忠)の3社は、2006年9 月、インターネットにより、全国の20代〜50代の一般生活者で「社会不安障害(Social Anxiety Disorder/以下、SAD)」の可能性が高い、男女600名を対象に『生活障害度(日常生活や仕事上での「不自由さ」や「困った状況」)に関する調査』を実施しました。この調査は、約3万人に対しSADの診断基準に用いられる「LSAS」の項目を用いた事前調査を実施し、48問の回答から中等症に該当する70点を超えた600名を対象に実施されました。

この調査により、就労経験のある人で「上司と話をすること」に不自由さを感じるなどの結果が明らかになりましたが、中には「同僚・後輩・部下と話をすること」にも不自由さを感じている人がおり、SADの可能性が高い人においては、日常的な様々な状況で不自由さを感じ、そのことで不利益を被ることすらあるという現状が明らかになりました。以下に、主な4つの結果を記します。

  • ※詳細な調査結果は後述しておりますので、そちらもご参照ください。
  • ※本調査は、上記3社が、調査設計から結果集計までを、広報代理店である株式会社トークスに外部委託して実施したものです。
  • 1. 「職場で不自由さを感じる状況」では、「仕事であいさつ・発言をすること」で55.0%が、「食事に誘われたり飲み会があること」で53.3%が、また「同僚・後輩・部下と話をすること」でも37.1%が不自由さを感じると回答。
  • 2. 就労経験がある人の約3人に1人が「職場の会議・打合せなどで発言する」、「電話に出る」、「取引先・上司・先輩との食事や飲み会に行く」ことが「できなかった経験がある」と回答。「同僚・後輩・部下の前で発言・会話ができなかった、食事・飲み会を断った」という人も。
  • 3. 「できなかった経験がある」人の約4人に1人が「上司や先輩から嫌味を言われたり叱責される(された)」、「仕事に行けなくなった(辞めたくなった)」など、仕事で困っていたり、不利益を被っている状況が明らかに。
  • 4. SADの可能性があっても、「自分がSADに当てはまると思う」と考えていない人が72.8%。

調査結果

調査概要

●調査タイトル
:一般生活者の中のSADの可能性が高い人の「生活障害度」に関する調査
●調査概要
:「LSASテスト」によるスクリーニングで、70点以上のSADの可能性が高い方を抽出(32,000人から70点以上の4,500人を抽出し、そのうち600名に本調査を実施)。この母集団に対して、15問で「生活障害度」を聞く。
●実施時期
:2006年9月上旬
●サンプル属性
:全国/一般/男女/600名(各性年代ともに75名ずつ)
●調査方法
:インターネット調査会社を使用

(1)「職場で不自由さを感じる状況」では、「仕事であいさつ・発言をすること」で55.0%が、「食事に誘われたり飲み会があること」で53.3%が、また「同僚・後輩・部下と話をすること」でも37.1%が不自由さを感じると回答。

SADの可能性が高く、かつ就労経験のある人に、「職場で不自由さを感じることがありますか」という質問をしたところ、「いつも感じている」と「感じることが多い」をあわせて最も多かったのは、「上司と話をすること」で58.2%(330人)の人が「不自由さを感じる」と回答しました。次いで、「会社内外のイベント(歓送迎会)があること」で同様に55.9%(317人)でした。しかし「仕事であいさつ・発言をすること」で55.0%(312人)、「食事に誘われたり飲み会があること」で53.3%(302人)、「同僚・後輩・部下と話をすること」で37.0%(210人)といった回答もあり、必ずしも「不自由」な状況が、上司や大勢の人と過ごすことだけではないことが浮き彫りになりました。(n=567)【グラフ1】

【グラフ1】Q:職場で不自由さを感じることがありますか。現在働いていない方は、過去に働いていたときの経験でお答えください(各項目で単一回答)。

※それぞれの人間関係について、「いつも感じている」「感じることが多い」「あまり感じてはいない」「感じることはない」の4段評価でお答えください。

(2)就労経験がある人の約3人に1人が「職場の会議・打合せなどで発言する」、「電話に出る」、「取引先・上司・先輩との食事や飲み会に行く」ことが「できなかった経験がある」と回答。「同僚・後輩・部下の前で発言・会話ができなかった、食事・飲み会を断った」という人も。

就労経験がある人への「仕事で経験をしたこと」という質問では、「職場内の会議・打合せなどで発言できなかった」が31.6%(179人)と最も多く、「電話に出られなかった(出たくない)」30.5%(173人)、「取引先・上司・先輩との食事や飲み会に出たくないので断った」29.3%(166人)といった回答が上位を占めました。しかしここでも、「同僚・後輩・部下との食事や飲み会に出たくないので断った」26.6%(151人)、「同僚・後輩・部下の前で発言、もしくは会話ができなかった」13.2%(75人)と、「同僚や後輩、部下との食事や会話もできない」人がいるという実態が明らかになりました。(n=567)【グラフ2】

【グラフ2】Q:仕事で、以下のような経験をしたことがありますか。現在働いていない方は、過去に働いていたときの経験でお答えください。(いくつでも)

(3)「できなかった経験がある」人の約4人に1人が「上司や先輩から嫌味を言われたり叱責される(された)」、「仕事に行けなくなった(辞めたくなった)」など、仕事で困っていたり、不利益を被っている状況が明らかに。

就労経験がある人で「仕事で経験した(できなかった)こと」によって起きた状況として、「困っていること」をたずねたところ、「上司や先輩から嫌味を言われたり叱責される(された)」が27.3%(106人)と最も多く、「仕事に行けなくなった(辞めたくなった)」でも27.1%(105人)とほぼ同じ割合でした。他にも、「昇進できない(できなかった)」が10.3%(40人)、「転属、転勤した」が8.5%(33人)、「仕事を辞めさせられそうになった(辞めさせられた)」が8.2%(32人)など、職場で“不利益”を被っている人の姿が明らかになりました。(n=388)【グラフ3】

さらに、そうした「仕事で困っていること」に対して「その後どうしたか」という問いでは、63.7%(160人)の人が「仕方がないとあきらめて、働いている」と回答、33.9%(85人)の人が「退職・転職した(しようと考えている)」と回答しました。(n=251)【グラフ4】

【グラフ3】Q:「仕事で経験したこと」の回答によって、以下のような状況が起こり、仕事で困っていることがありますか。当てはまるものがあればお答えください。(いくつでも)

【グラフ4】Q:「仕事で困っている」状況に遭遇し、その後どうされましたか。当てはまるものがあればお答えください。(いくつでも)

(4)SADの可能性があっても、「自分がSADに当てはまると思う」と考えていない人が72.8%。

SADに関する説明をした上で「あなたはご自分がSADに当てはまると思いますか」と質問したところ、「当てはまらないと思う」人が41.3%、「わからない」と回答した人が31.5%と、あわせて72.8%(437人)おり、「自分がSADに当てはまる」とは考えていないことがわかりました。「当てはまると思う」と回答したのは27.2%(163人)にとどまり、SADの可能性が高く、職場などで不自由さを感じたり、中には不利益を被っている人もいるにも関わらず、「自分はSADではない」と考えている人の多さが明らかになりました。(n=600)【グラフ5】

【グラフ5】Q:あなたはご自分が社会不安障害/SADに当てはまると思いますか。

社会不安障害(SAD)の説明
「社会不安障害(SAD)」は、人前に出て、話す、食べる、書く等を行う際に、「笑われたらどうしよう」といった「強い不安」や「恐怖」を感じてしまい、身体症状が現れることなどで、日常生活や仕事などに支障をきたす病気です。
恥ずかしがりの性格であれば、同じ状況を何度もこなすことで「慣れて」きますが、「SAD」の場合は慣れて平気になるということはありません。顔が赤くなることが恥ずかしくて、人前に出ることがためらわれる。それがいつまでたっても治らない…。このような場合は「SAD」の可能性があります。赤面症、あがり症、対人恐怖症などに近い症状を示しますが、これらは「SAD」とは区別されています。

以上

社会不安障害(SAD)とは

人前に出て、話す、食べる、書く等を行う際に、「笑われたらどうしよう」などといった「強い不安」や「恐怖」を感じてしまい、身体症状が現れることなどで、日常生活や仕事などに支障をきたす病気です。恥ずかしがりの性格であれば、同じ状況を何度もこなすことで「慣れて」きますが、「SAD」の場合は慣れて平気になるということはありません。顔が赤くなることが恥ずかしくて、人前に出ることがためらわれる、それがいつまでたっても治らない、このような場合は「SAD」の可能性があります。赤面症、あがり症、対人恐怖症などに近い症状を示しますが、これらは「SAD」とは区別されています。

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