統合失調症治療薬に関するアカディア社とのライセンス契約締結のお知らせ

2009年03月25日 プレスリリース

明治製菓株式会社(社長:佐藤尚忠)は、3月24日、アカディア社(ACADIA Pharmaceuticals Inc. 本社:米国サンディエゴ、CEO:Uli Hacksell)との間で、同社が開発を進めてきた新規統合失調症治療薬(前臨床段階)の商業化を目的に、日本および中国、インド、韓国などアジア 15ヶ国における研究、開発、製造および販売に関する独占的ライセンス契約を締結いたしました。

統合失調症は、罹患率が1%程度と比較的高頻度で発症する代表的な精神疾患であり、様々な症状を呈します。アカディア社によって創出された化合物は、ドーパミンおよびセロトニン受容体拮抗作用に加えて、ムスカリン受容体作動作用を併せ持ち、非臨床試験において良好な認知機能改善作用や抗精神病作用を示しています。これらの特長から、統合失調症のなかでも治療満足度が低いといわれる陰性症状や認知障害に対して高い有効性をもつ薬剤として期待されます。

本契約により、当社とアカディア社は、統合失調症患者を対象としたヒトでのPOC試験を終了するまで、共同で非臨床試験および臨床試験を実施してまいります。その後、当社は日本およびアジア地域における製造販売承認取得に向けた開発を独自で実施します。なお、当社は、ヒトでのPOC試験が終了するまで一定額の開発資金を提供するほか、契約調印時の一時金、開発段階に応じた一時金、および製品販売に伴う実施料を同社に支払います。一方、当社は、開発資金提供の対価として、米国および欧州などの地域での事業化により、同社が獲得する収益の一部を得ることになっております。

以上

アカディア社

1993年に設立されたパーキンソン病、神経性疼痛、睡眠障害などの中枢神経系疾患治療薬の研究および開発を専門とする米国のバイオベンチャー企業です。

POC試験

プルーフ・オブ・コンセプト試験の略で、開発化合物の有効性や安全性を探索的に評価し、製品コンセプトの妥当性を早期に確認する初期臨床試験。