光線力学的療法用剤「注射用レザフィリン®100mg」化学放射線療法または放射線療法後の局所遺残再発食道癌に対する適応追加承認申請のお知らせ

2014年09月22日 プレスリリース

Meiji Seika ファルマ株式会社(代表取締役社長:小林大吉郎)は、本日、光線力学的療法用剤「注射用レザフィリン® 100mg」(一般名:タラポルフィンナトリウム、以下「レザフィリン」)について、化学放射線療法または放射線療法後の局所遺残再発食道癌に対する適応を追加するための承認申請を行いましたので、お知らせします。
なお、レザフィリンは本疾患を対象として希少疾病用医薬品に指定されています。

本疾患は、進行性の食道癌に対して実施された化学放射線療法または放射線療法の後に、癌が消失まで至らず遺残した病変、あるいは一旦は病変が消失したものの再発を来たした食道癌です。現在、本疾患に対して確立された標準治療はなく、安全かつ有効な新たな治療選択肢の開発が求められています。

光線力学的療法は、光感受性物質が存在し、かつレーザ光が照射された部位の腫瘍細胞を壊死させる局所治療法として知られています。レザフィリンは半導体レーザとの組み合わせにより、既に2003年に早期肺癌、2013年に原発性悪性脳腫瘍を適応として承認されています。

今回の申請は、多施設共同の医師主導治験の結果に基づいて、レザフィリンの適応追加の申請を行うものです。本治療法に用いる半導体レーザについては、パナソニック ヘルスケア株式会社(本社:東京都港区)が申請を予定しています。

当社は、本疾患に対する新たな治療の選択肢として、レザフィリンおよび半導体レーザを用いた光線力学的療法が医療現場に貢献できるものと期待しております。

以上

医師主導治験:薬事法改正(2003年)により、医師自らが主体となって、医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令(GCP)に基づき、治験を実施することが可能になりました。

参考

Photodynamic therapy(PDT)について

光線力学的療法(Photodynamic therapy:PDT)はポルフィリン関連化合物などの腫瘍親和性光感受性物質と低出力レーザ光によって生じる光化学反応により殺細胞効果を引き起こす治療法です。
PDTは高出力レーザによる焼灼・熱凝固、蒸散といった「焼く」治療法とは異なり、低エネルギーで病巣を選択的に治療する事が可能です。

医療関係者の方は下記より詳しい情報をご覧いただけます。