40周年記念企画

甲信越の生産者

長野県安曇野市穂高有明

直播栽培、WCS(発酵粗飼料用稲)には本田で7月中旬にオリゼメートを施用している。

農事組合法人 富田生産組合

写真左から 会田一生さん、前 代表理事、会田明太郎さん

農事組合法人
富田生産組合

  • 代表理事 会田明太郎さん(昭和18年生まれ)
  • 会田一生さん(昭和24年生まれ)

安曇野市は、平成17年に5町村が合併して誕生した。長野県のほぼ中央部に位置し、北は大町市、松川村、池田町、生坂村、筑北村、南は松本市に隣接している。西部は雄大な北アルプス連峰がそびえ立つ中部山岳国立公園の山岳地帯であり、燕岳、大天井岳、常念岳などの海抜3,000m級の象徴的な山々がある。北アルプスを源とする中房川、烏川、梓川、高瀬川などが犀川に合流する東部は、「安曇野」と呼ばれる海抜500から700mの概ね平坦な複合扇状地となっている。穂高町は安曇野市北西部にあり、清流を利用してワサビ栽培が行われるなど、水清く、大気清浄なる高原の町である。

会田明太郎さんは富田生産組合の代表理事を務める。55歳で勤めを退職し、60歳で就農するという経歴の持ち主である。右腕の会田一生さん(明太郎さんとは無縁)は昭和40年から勤務のかたわら、先代の一寿さんを手伝い始めた。完全に引継いだのはこの10年余である。組合の会員は19名いるが、常時従事者は明太郎さんと一生さんである。60名から農作業を委託されており、多忙期には最大20名位の組合員に手伝ってもらっている。

経営規模は水田50ha(移植:42ha、直播:8ha)の他に大麦・WCSの輪作を11ha(6/20移植)営んでいる。今後、WCSの作付けを増やしていくという。栽培品種は「コシヒカリ」、「美山錦」(酒米)、「モチヒカリ」であり、直播とWCSは全て「コシヒカリ」である。

明太郎さんの記憶は組合に入った10年前からしかなく、また、一生さんの記憶も曖昧で、オリゼメートの導入時期が不明であったが、前代表理事が偶然訪れ、1980年代から使っていることが明らかになった。直播、WCSには本田で7月中旬にオリゼメートを施用している。

今後のビジョンについて、国の農政にはついていかなければならない。これを前提に、水稲だけに頼らず、直売も視野に入れるとともに6次産業化を推進する。即ち、水稲、麦、大豆からの脱却が求められており、野菜類の栽培を導入し、直売所の経営にもチャレンジしたいという。栽培したそばも直売所で食べてもらう構想である。

作業受託をさらに進めるには、今の委託料は高すぎる。市の協定価格である委託料をもう少し下げる必要があるという意見。この組合に頼めば、土地を守ってくれるという意識付けをしたい。

安積野の水、山、大気。この恵まれた農業環境の中で、そして、この土地で永続的に農業に取組むことに、強い使命感を持っている二人の会田さんには、不動の意志と働く喜びが漲っていた。

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