食べ物が飲み込みづらいときの食事の工夫
Q食べ物が飲み込みづらく、ときどきむせてしまいます。このような場合の食事の工夫を教えてください。
A
食材の大きさや形、食事のときの姿勢を工夫するとよいでしょう。飲み込むのが困難な場合や、咳き込んだ際に、食べ物が気管に入らないように注意しましょう。
がんそのものの症状※や治療に伴う副作用の影響で「飲み込む力が弱くなる」「のどや食道が狭くなる」といった状態になり、結果として食べ物が飲み込みづらくなったり、むせたりすることがあります。
このような状態では、食べ物が誤って気道に入ってしまい、誤えん性肺炎(食べ物などと一緒に口の中やのどにいる病原体が、気道から肺に入ることで起こる肺炎)を引き起こす可能性があります。症状に対する治療を行い、症状の状況や栄養状態に合わせた食事の工夫を取り入れることが重要です。
以下のような工夫をして、飲み込みやすい食事をとるようにしましょう。
- 食べ物の大きさや硬さを均一にする
- 市販のとろみ剤やゼラチンなどを使ってまとまりのある形態にする
- ゆで卵や焼きのりなどの水分の少ないものや口の中に貼りついてしまうものを避ける
- むせを誘発しやすい酸味のあるものを避ける
また、座って食事ができる方であれば、図のように姿勢やテーブル・いすの高さを調整するとよいでしょう。

※がんの種類によっては、その症状が食欲などに影響しないこともあります。