感染予防の日常的な食事の注意点
Q感染症を予防するための日常的な食事の注意点について教えてください。
A
食品の衛生管理を徹底することはがん患者さんだけでなく一般の人においても感染予防上重要です。食材は新鮮で消費期限内のものを選び、冷蔵庫や冷凍庫で詰めすぎないように保管しましょう。調理前には手や調理器具を丁寧に洗浄し、特に生肉や魚を扱ったあとは調理器具を熱湯でしっかり消毒します。また、調理時は肉や魚を中心まで十分に加熱し、細菌を確実に死滅させることも重要です。
食中毒はご家庭で作る食事にも起こり得るものです。食中毒を引き起こす主な原因は、腸管出血性大腸菌(O157)やカンピロバクターをはじめとした細菌やウイルスです。そのほか、寄生虫なども食中毒の原因となります。
がん患者さんは免疫機能が低下しているため、食中毒にかかりやすくなったり、症状が重症化するリスクが高くなります。以下のポイントを守って、安全な食事を心がけましょう。
- 食材の選別と保存
買い物の際は、消費期限を確認し、期限が切れている食品は避けましょう。家に持ち帰ったら、冷蔵庫や冷凍庫内に詰めすぎないように適切に保存します。 - 手や調理器具を清潔に
調理前や調理中には、手をこまめに洗うようにしてください。タオルやふきんは必ず清潔なものと交換し、包丁やまな板、調理器具は清潔に保ちましょう。特に生肉や魚を扱ったあとは、しっかりと洗って熱湯をかけてから使うようにします。また、スポンジは流し台で常に湿った状態であることが多く、細菌の温床になりやすいので注意が必要です。 - 加熱処理をしっかりと
新鮮なものかどうかにかかわらず、肉や魚、二枚貝などの加熱は十分に行いましょう。中心部までしっかりと加熱することで、細菌を死滅させます。調理を途中で中断する際は、冷蔵庫に入れるようにしましょう。 - 食事の際も清潔に
食事の前には必ず手を洗い、盛り付けの際も器具やお皿は清潔なものを使いましょう。また、調理後の食品は、できあがったら室温に長く放置せずに食べるようにしましょう。 - 食中毒の症状に注意
食中毒の症状は、下痢やおう吐、腹痛などです。これらの症状が出た場合は、早めに医師に相談しましょう。
