がんに対する不安が続くときの対処法

Q不安や沈んだ気持ちはいつまで続くのでしょうか?

A

不安が続いたり、無気力で何も手につかなかったりするような状態は、通常2週間ほど続き、その後徐々に回復していくと言われています。それ以上長引く場合は、適応障害やうつ病の可能性があるので、なるべく早く心療内科医や精神科医、心理士やがん相談支援センターに相談しましょう。

通常は、がんと診断されてからしばらくたつと、現実を受け入れてこころの状態が落ち着きます。告知によって受けるストレスの強さや、こころが落ち着いていく速さなどは人それぞれです。しかし、不安や気分の落ち込みが強く、日常生活への支障が2週間以上続いている場合は、適応障害やうつ病と診断される場合があります。
適応障害はがん患者さんの10〜30%が経験するとも言われ、がん患者さんに最も多くみられるこころの問題とされています。
また、うつ病は適応障害よりも不安な気持ちや抑うつが強くなった状態で、がん患者さんの5〜10%が経験すると言われています。1日の大半が憂うつで、落ち込んでいる状態が2週間以上続き、「何をしても楽しめない」「毎日のように眠れない」「食欲がない」などの症状がみられることもあります。
これらのこころの問題は決して珍しいことでも、特別なことでもありません。しかし、がん治療の妨げになることもあるので、我慢せず医師に相談したり専門家のケアを受けたりすることを考えてください。
時間が経過してもなかなか日常に戻ることができず、適応障害やうつ病といった状態に誰でもなる可能性があります。このようなときには、心理的な障害を治療する専門家の手助けが必要になります。

ストレスへの心の反応

国立がん研究センターがん情報サービス がんと心
https://ganjoho.jp/public/support/mental_care/mc01.html

がん患者さんの日常生活でのヒントとなるQ&Aを掲載しています。

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