がんと免疫の関係を知ろう
【監修】公益財団法人がん研究会有明病院
感染症科・腫瘍リウマチ膠原病科
医長 武田 孝一 先生
免疫は感染症から体を守るだけでなく、がんの発症や進行にも深く関わっています。また、がん治療によって免疫力が低下する場合もあります。そのため、がんの進行を予防したり、治療効果を高めたりするために、免疫力を正常な状態に維持する※ことが重要です。
※本稿では、「免疫力をアップする」という表現をあえて使っていません。免疫は体の中で適切なバランスを保っており、そのバランスを崩して免疫力が高くなりすぎると、アレルギーや自己免疫疾患(免疫が異常をきたし、正常な細胞や組織を攻撃して起こる病気のこと)につながることもあります。免疫力を正常な状態に維持することこそが重要であるため、このような表現にしています。