がん治療に伴う口の中の痛み

Qがんの治療を始めてから口の中が痛いのはなぜですか?

A

粘膜のただれや潰瘍形成を伴う痛みであれば口腔粘膜炎(口内炎)、乾燥によるヒリヒリとした痛みであれば口腔乾燥、急に痛みが現れたのなら口腔感染症が考えられます。

  • 抗がん剤や頭頸部の放射線療法
    一般的に、抗がん剤は新陳代謝が活発な細胞に作用します。口の中の粘膜細胞はこれに相当するので、抗がん剤の影響を受けて口内炎ができやすくなり、痛みが生じます。唾液を作る細胞も薬剤や放射線の影響を受けやすく、その結果、唾液の分泌量が減り、口の中が乾燥して痛みを感じることがあります。
    また、頭頸部(脳と目を除く首から上のすべての領域)の放射線療法はがん細胞だけではなく、がんの周囲にある正常な細胞や組織にも影響を与え、口内炎や口腔乾燥などを引き起こします。
  • 細菌感染
    抗がん剤などによって免疫機能が低下し、抗菌作用のある唾液の分泌が減少すると、細菌感染によって炎症が起きやすくなり、痛みを感じることがあります。

がん患者さんの日常生活でのヒントとなるQ&Aを掲載しています。

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