小さなお子さんへのおくすりの飲ませ方ガイド
おくすりを上手に飲ませる3つのポイント
- @飲む直前に準備しましょう おくすりに水などを混ぜる場合は、必ず、飲む直前にしましょう。作り置きをすると、おくすりの苦みが強くなってしまったり、おくすりの効果が弱くなってしまったりすることがあります。
- A口の中におくすりを残さないようにしましょう おくすりを飲んだ後は、水などを十分飲ませて、口の中に残らないようにしてあげてください。
- Bおくすりが飲めたら、褒めましょう おくすりをうまく飲めたら、「上手に飲めたね」と褒めてあげてください。

水に溶かしてスポイトなどで

小皿に1回分のおくすりを入れ、スプーン1杯分程度(2cc程度)の水で溶かします。
※おくすりを完全に溶かす必要はありません。水の量が多いと飲みきれない場合がありますので、飲みこみやすい状態(ドロドロした状態)になる程度で、できるだけ少量の水に溶かしましょう。

溶かしたおくすりをスポイトや注入用シリンジを用いて、口の中に入れてあげましょう。スポイトや注入用シリンジを使用する際は、口の端から入れて、頬の内側に沿うように奥の方に流しこむと、ぐずついているお子さんでも飲みこみやすいようです。
※乳児の場合は、哺乳瓶の乳首をくわえさせて、そこに薬を入れると飲ませやすいでしょう。
水に溶かしてスプーンで

小皿で溶かしたおくすりをスプーンですくって飲ませたり、おくすりをスプーンにのせた後に少量の水をたらして、そのままスプーンで飲ませます。
水の量を減らせば粉薬のまま飲む練習もできます。
離乳食が始まってスブーンに慣れているお子さんは、スポイトよりもスブーンに親しみを感じるかもしれません。
また、おくすりを飲むときだけお子さんが好きな特別なガラスのコップを使うと、喜んで飲んでくれることもあります。
オブラートなどで包んで

オブラートでおくすりを包み、コップの水につけてとろみをつけます。口に入れる前に、必ず水でぬらしましょう。
※オブラートを水につけずに口に入れると、オブラートが口に貼り付き、破れることがあります。

水でぬらしたオブラートをスブーンにのせて口に入れ、水などと一緒に飲みこませましょう。
※服薬用のゼリー剤を使用する場合は、スプーンにゼリー剤を出し、おくすりをのせ、さらにその上からゼリー剤をかけて飲ませます。
どうしても嫌がる場合は…少量の食べ物に混ぜて

乳脂肪分の多いアイスクリーム、ミルクココアの粉末、チョコレートスプレッド(ペースト状のチョコレート)などに混ぜるとおくすりの味がしにくくなり、飲ませやすくなります。
- ※おくすりと混ぜてはいけない食品もあります。
医師や薬剤師に確認してください。 - ※酸昧の強いものと混ぜると苦みが出てしまうおくすりもあるので注意しましょう。
- ※アレルギーをお持ちの際はご注意ください。
※おかゆやミルクなど、主食としているものには、おくすりを混ぜない方がよいでしょう。
おくすりの誤飲を防ぐために
おくすりは服用後テーブルの上などに放置せず、すぐにしまいましょう。
しまう際は、お子さんが開けられない密封容器(チャック付き食品保存用パッグなど)に薬袋ごと入れ、お子さんの手の届かない場所に保管しましょう。

おくすりの保管方法について
おくすりは、直射日光があたると変色してしまったり、湿気が高い場所では固まってしまったりすることがあります。
おくすりは、海苔やお菓子の袋などに入っている乾燥剤と一緒に、密封容器に入れて光のあたらない場所に保管しましょう。通常は、室温での保管で問題ありません。梅雨の時期や夏など、湿気が高い場合や室温が高くなりそうな場合は、冷蔵庫に入れて保管するとよいでしょう。ただし、冷蔵庫から頻繁に出し入れすると、湿気やすくなるので、注意してください。
※色が変わったり、固まったりしているおくすりは、効果が弱くなったり変質したりしている可能性があります。飲ませないで必す廃棄してください。