ME3301に関するアマライト社とのライセンス契約締結のお知らせ

2009年06月08日 プレスリリース

明治製菓株式会社(代表取締役社長:佐藤尚忠)は、2009年6月3日、米国のアマライト社(Amalyte Pharmaceuticals LLC. (カリフォルニア州サンフランシスコ)、CEO:Keith A. Bostian)と、当社が創製したME3301及びその誘導体について、全世界における独占的な研究開発・商業化に関するライセンス契約を締結しましたのでお知らせ致します。

今回の契約により、当社は、アマライト社より契約一時金を受け取るとともに、開発マイルストン・販売マイルストン達成に伴う一時金、売上げに応じた実施料を受け取ることになります。なお、当社は、アマライト社が今後取得する技術情報をもとに、日本を含むアジア地域における開発・製造・販売権を取得する独占的オプション権、並びに、スペイン・ポルトガルでの共同販売権を取得する独占的オプション権を有しております。

当社は、欧州及び日本において喘息・アレルギー性鼻炎を適応症としてME3301の臨床開発を進めていましたが、強いステロイド様抗炎症作用を示すなど、ユニークな特性があることから、他の炎症性疾患への応用研究を継続し、新たに炎症性腸疾患(IBD)治療薬としての可能性を見出しました。本契約下で、アマライト社は、喘息・アレルギー領域での研究開発を継続するとともに、IBDのひとつである潰瘍性大腸炎を対象としたヒトでのPOC試験の実施を計画しています。

今回のライセンス契約締結により、ME3301及びその誘導体のアレルギー領域における研究開発が進むとともに、IBD領域における新たな可能性が期待されることから、当社としても早期商業化に向けアマライト社に協力してまいります。

以上

アマライト社について

免疫炎症領域疾患の治療薬創出及び開発を目指すバイオベンチャーです。世界的に健康・栄養食品事業を展開しているケミングループとの戦略的提携により設立された会社で、本契約下、ケミングループの一員としてME3301の研究、開発及び商業化を遂行します。

ケミングループ(Kemin)について

1961年に設立された米国イリノイ州に本社を持つ会社です。健康・栄養食品(農産物、食物添加剤、ペットフード、医薬品等)の研究・開発及び販売を世界60カ国以上で手がけています。

炎症性腸疾患(Inflammatory Bowel Diseases、IBD)について

炎症性腸疾患は、潰瘍性大腸炎とクローン病の総称です。若年成人に多く発症し、消化管(大腸あるいは小腸)に慢性的な炎症が生じ潰瘍ができ、血便、粘液便、下痢や腹痛などを慢性的に繰り返す原因不明の病気です。潰瘍性大腸炎とクローン病は共に特定疾患に指定されています。

POC試験とは

プルーフ・オブ・コンセプト試験の略で、開発化合物の有効性や安全性を探索的に評価し、製品コンセプトの妥当性を確認する初期臨床試験です。