再発・難治の成人T細胞白血病/リンパ腫を適応症としたがん治療薬「HBI-8000」の製造販売承認申請に関するお知らせ

2020年10月07日 プレスリリース

Meiji Seika ファルマ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小林大吉郎、以下「Meiji」)は、がん治療薬「HBI-8000」(開発コード)について、提携先であるHUYA Bioscience International, LLC(本社:米国カリフォルニア州サンディエゴ、最高経営責任者兼エグゼクティブチェア:ミレイユ・ギリングス、以下「HUYABIO」)の子会社Huya Japan合同会社が、日本において再発・難治の成人T細胞白血病/リンパ腫(ATLL)を適応症として、9月30日に製造販売承認申請しましたのでお知らせします。

2019年12月に締結したHUYABIOとの契約に基づき、Meijiは日本においてHBI-8000を独占的に販売する権利、およびアジア7カ国(韓国、タイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、ベトナム、シンガポール)において同剤を独占的に開発および販売する権利を有します。

HBI-8000は経口投与が可能なエピジェネティックな作用を有するイムノモジュレーターであり、非臨床試験結果から遺伝子発現の制御を介して腫瘍細胞の増殖を抑制することが示唆される他、免疫調節作用も期待されています。この度の製造販売承認申請は、HUYABIOが日本において再発・難治の成人T細胞白血病/リンパ腫(ATLL)患者を対象に実施した臨床第II相試験の成績に基づいて行われました。
なお、同社は日本および韓国において再発・難治の末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)においてもHBI-8000の臨床第II相試験を実施中です。同剤は厚生労働省より、単剤治療で再発・難治ATLLおよびPTCLの治療に係る希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)の指定を受けています。さらに米国では、固形がんを対象とした臨床第I/II相試験が実施されています。

Meijiは、ATLLおよびPTCLで苦しむ患者さんのQOLと予後向上に貢献できるよう、HUYABIOと協力してHBI-8000の一日でも早い開発、普及を目指すとともに、がん治療薬ならびにがんの支持療法に用いられる感染症治療薬などの提供に全力で取り組んでまいります。

以上

参考

HBI-8000について

HBI-8000はヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)を阻害するベンズアミド系の経口投与剤で、エピジェネティックな作用を有する新規の薬剤です。本剤は、クラスI(HDAC 1、2および3)とクラスIIb(HDAC10)のHDACを阻害することにより、腫瘍細胞中でアセチル化されたヒストン(H3およびH4)の集積を促します。 これによって、腫瘍細胞の増殖停止に関与する複数のタンパク発現を変化させ、がん微小環境における免疫遺伝子の発現を調整するPD-L1の核内移行を制御することにより、腫瘍免疫力を増強させます。HBI-8000は免疫チェックポイント阻害剤のような抗がん剤との併用により、効果を増強することが示されています。

HUYA Bioscience International, LLC(HUYABIO)について

所在地:米国カリフォルニア州サンディエゴ
社長兼CEO:ミレイユ・ギリングス
会社概要:HUYABIOは、中国で創出された新規バイオ医薬製品のグローバル開発を加速し、より早く、高い費用対効果、低リスクで国際市場に展開することを可能にします。バイオ医薬品企業、アカデミア、その他営利団体との広範な協業を通じ、すべての治療領域を網羅する最大規模の中国発候補化合物ポートフォリオを構築しました。HUYABIOは米国、日本、韓国、カナダ、アイルランドに加え中国国内8ヶ所にオフィスを構え、製品の開発を加速し世界での価値を最大化するパートナーとして選ばれる企業になりました。
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