慢性GVHD治療薬「ME3208」の第Ⅰ相臨床試験開始のお知らせ

2021年01月08日 プレスリリース

Meiji Seika ファルマ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小林大吉郎、以下「Meiji」)はこのたび、慢性移植片対宿主病(慢性GVHD)治療薬「ME3208」(開発コード、米国一般名:belumosudil)について、健康成人を対象とした第Ⅰ相臨床試験を開始しましたのでお知らせします。ME3208は、免疫応答と線維化の調整に関与しているリン酸化酵素であるROCK2(Rho-associated coiled-coil kinase 2)を選択的に阻害する薬剤です。

なお、同剤については、MeijiとKadmon Corporation, LLC(本社:米国ニューヨーク市、社長兼CEO:Harlan W Waksal, M.D.、以下「Kadmon」)が出資するロメック・ファーマ合同会社が日本およびアジア12カ国における独占的開発および販売の権利を保有しており、日本での開発はMeijiが担当します。

慢性GVHDは、白血病を含む血液がんの治療として行われる造血幹細胞移植時に発症する、治療方法が極めて限られる難治性疾患です。ME3208は、米国においてKadmonが慢性GVHD治療薬として開発中であり、FDAにより画期的治療薬(ブレークスルー・セラピー)および希少疾病治療薬(オーファンドラッグ)に指定されています。2020年9月にはKadmonがFDAへの承認申請を行い、優先審査の指定を受けています。

1970年のダウノマイシン発売以来、Meijiは白血病の治療に用いられる抗悪性腫瘍剤「テラルビシン注射用」をはじめ、血液内科領域で必要とされる各種抗菌薬などを開発・提供してまいりました。今後も血液内科領域におけるアンメットメディカルニーズの充足を図り、血液がんで苦しむ患者さんのQOLと予後向上に貢献できるよう努めてまいります。

以上

Kadmonにおける開発コード:「KD025」

参考

Kadmonについて

Kadmon Corporation, LLCはKadmon Holdings, Inc.(Nasdaq: KDMN)の100%子会社であり、米国ニューヨーク市に拠点を置く、アンメットメディカルニーズに対応する画期的な医薬品を開発しているバイオ医薬品会社です。炎症性疾患、線維性疾患およびがん免疫療法を中心とした新薬の開発に取り組んでいます。