再発・難治の末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)を適応症としたがん治療薬「HBI-8000」の効能追加に関する申請のお知らせ

2021年04月07日 プレスリリース

Meiji Seika ファルマ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小林大吉郎、以下「Meiji」)は、がん治療薬「HBI-8000」(開発コード、一般名:ツシジノスタット)について、提携先であるHUYA Bioscience International, LLC(本社:米国カリフォルニア州サンディエゴ、最高経営責任者兼エグゼクティブチェア:ミレイユ・ギリングス、以下「HUYABIO」)の子会社Huya Japan合同会社が3月22日、日本において再発・難治の末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)を適応症として、効能追加の申請を行いましたのでお知らせします。

HBI-8000は経口投与が可能なエピジェネティックな作用を有するイムノモジュレーターであり、非臨床試験結果から遺伝子発現の制御を介して腫瘍細胞の増殖を抑制することが示唆される他、免疫調節作用も期待されています。この度の効能追加の申請は、HUYABIOが日本および韓国において再発・難治の末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)患者を対象に実施した臨床第II相試験の成績に基づいて行われました。
なお、同社は日本において再発・難治の成人T細胞白血病/リンパ腫(ATLL)を適応症としてHBI-8000の製造販売承認を申請中です。同剤は厚生労働省より、単剤治療で再発・難治ATLLおよびPTCLの治療に係る希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)の指定を受けています。さらに米国では、固形がんを対象とした臨床第I/II相試験が実施されています。

2019年12月に締結したHUYABIOとの契約に基づき、Meijiは日本においてHBI-8000を独占的に販売する権利、およびアジア7カ国(韓国、タイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、ベトナム、シンガポール)において同剤を独占的に開発および販売する権利を有します。
Meijiは、PTCLおよびATLLで苦しむ患者さんのQOLと予後向上に貢献できるよう、HUYABIOと協力してHBI-8000の一日でも早い開発、普及を目指すとともに、がん治療薬ならびにがんの支持療法に用いられる感染症治療薬などの提供に全力で取り組んでまいります。

以上

参考

HBI-8000について

HBI-8000は中国でリンパ腫および転移性乳がんの治療薬として承認されたエピジェネティックな作用を有するイムノモジュレーターです。本剤は、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)を阻害するベンズアミド系の経口投与剤であり、細胞周期の停止を誘導し、多くのがん遺伝子の発現を抑制します。また、本剤は、PD-L1のアセチル化を調節して免疫チェックポイント阻害剤の活性を高めます。この増強作用は前臨床動物モデルにおいて明らかになっています。

HUYA Bioscience International, LLC(HUYABIO)について

所在地:米国カリフォルニア州サンディエゴ
社長兼CEO:ミレイユ・ギリングス
会社概要:HUYABIOは、中国で創出された新規バイオ医薬製品のグローバル開発を加速するリーダーであり、より早く、費用対効果が高く、低リスクの医薬品開発を可能にします。バイオ医薬品企業、アカデミア、その他営利団体との広範な協業を通じ、すべての治療領域を網羅する最大規模の中国発候補化合物ポートフォリオを構築しました。HUYABIOは米国、日本、韓国、カナダ、アイルランドに加え中国国内8カ所にオフィスを構え、製品の開発を加速し世界での価値を最大化するパートナーとして選ばれる企業になりました。詳細は、をご参照ください。