慢性GVHD治療薬「ME3208」第Ⅲ相臨床試験開始のお知らせ

2021年11月01日 プレスリリース

Meiji Seika ファルマ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小林大吉郎、以下「Meiji」)はこのたび、慢性移植片対宿主病(慢性GVHD)治療薬「ME3208」(開発コード、国際一般名:belumosudil)について、日本国内での第Ⅲ相臨床試験を開始しましたのでお知らせします。なお、同剤についてはMeijiとKadmon Corporation, LLC(本社:米国ニューヨーク市、社長兼CEO:Harlan W Waksal)が出資するロメック・ファーマ合同会社が日本およびアジア12カ国における独占的開発および販売の権利を保有しています。

慢性GVHDは、白血病を含む血液がんの治療として行われる造血幹細胞移植時に発症する、治療方法が極めて限られる難治性疾患です。ME3208は、免疫細胞の分化と細胞の線維化に関与しているリン酸化酵素であるROCK2(Rho-associated coiled-coil kinase 2)を選択的に阻害する薬剤です。同剤は米国FDAにより、画期的治療薬(ブレークスルー・セラピー)および希少疾病治療薬(オーファンドラッグ)に指定され、慢性GVHDの治療薬として2021年7月に承認、2021年8月から米国において販売されています。Meijiは、日本でME3208を慢性GVHDの治療薬として開発することにより、血液内科領域におけるアンメットメディカルニーズの充足に取り組みます。

Meijiは1970年のダウノマイシン発売以来、白血病の治療に用いられる抗悪性腫瘍剤「テラルビシン注射用」をはじめ、血液内科領域で必要とされる各種抗菌薬などを開発・提供してまいりました。今後も血液内科領域の製品ラインアップの強化を図り、血液がんで苦しむ患者さんのQOLと予後向上に貢献できるよう努めてまいります。

以上

参考

Kadmonについて

Kadmon Corporation, LLCは米国ニューヨーク市に拠点を置く、アンメットメディカルニーズに対応する画期的な医薬品を開発しているバイオ医薬品会社です。炎症性疾患、線維性疾患およびがん免疫療法を中心とした新薬の開発に取り組んでいます。