予防接種について

Qがんの治療中は免疫機能が低下するため、感染症が気になっています。予防接種を受けることはできますか?

A

成人のがん患者さんにはインフルエンザ、肺炎球菌感染症、帯状疱疹(たいじょうほうしん)、新型コロナウイルス感染症に対するワクチン接種が推奨され、接種時期や種類は担当医と相談してください。

ほとんどの成人のがん患者さんには、インフルエンザ、肺炎球菌感染症、帯状疱疹(たいじょうほうしん)、新型コロナウイルス感染症に対するワクチン接種が推奨されます1)。抗がん剤治療開始前や手術前の接種が可能であれば望ましいですが、困難な場合も多いため、接種時期は担当の医師とご相談ください。
インフルエンザワクチンは、毎年秋接種が推奨されます。免疫不全(免疫機能が大きく低下している状態)のある患者さんへは点鼻タイプのインフルエンザワクチンは推奨されません。
肺炎球菌ワクチンは2種類あり、両方の接種が推奨されています(今後PCV20というタイプのワクチンが国内に導入された場合は、1種類の接種でよくなる可能性があります)。
帯状疱疹ワクチンも2種類あります。それぞれ費用や効果に違いがありますので、担当の医師とご相談ください。
新型コロナワクチンも接種が推奨されます。追加接種の時期、回数などは担当の医師にご相談ください。
お住まいの地域によっては、肺炎球菌ワクチンや帯状疱疹ワクチンの公費助成が受けられる場合もありますので、ご確認ください。

参考情報

  1. 1) Mini Kamboj, et al. J Clin Oncol, 2024 May 10;42(14):1699-1721.

がん患者さんの日常生活でのヒントとなるQ&Aを掲載しています。

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