がん化学療法・放射線療法による口内炎に伴う疼痛緩和のための口腔用液状医療機器「エピシル 口腔用液」(開発番号:SP-03)のライセンス契約締結に関するお知らせ

2016年12月05日 プレスリリース

Meiji Seika ファルマ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小林大吉郎、以下Meiji)と、ソレイジア・ファーマ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:荒井好裕、以下ソレイジア)は、現在ソレイジアが日本・中国で製造販売承認申請中の口腔用液状医療機器「エピシル 口腔用液」(開発品番号:SP-03、以下エピシル)について、日本国内の販売権に関するライセンス契約を締結しましたのでお知らせします。

本契約に基づき、ソレイジアは引き続きエピシルの申請を担当し、日本での製造販売承認を取得します。承認取得後、Meijiはエピシルの日本国内における販売、流通およびプロモーションを担当します。なお、本契約締結に伴い、Meijiはソレイジアに対し、契約一時金、進捗や販売に応じた一時金およびロイヤルティを支払います。

エピシルはCamurus AB(スウェーデン、以下Camurus)により、革新的な構想で創製された、化学療法や放射線療法による口内炎に伴う疼痛の管理及び緩和のための口腔用液状医療機器です。日本国内に同様の医療機器は存在しませんが、ソレイジアはCamurusよりエピシルの日本・中国における開発・商業化に関する権利を獲得して開発を進め、2016年に両国における製造販売承認申請を完了しました。

エピシルはCamurusの特許技術であるFluidCrystal®を用いて開発された脂質ベースの液体であり、口腔内に適用されると口腔粘膜を覆う強固な生体接着保護膜を形成し、患部を物理的に保護します。臨床試験の結果、適用後数分以内に口腔内の疼痛を緩和し、その効果は8時間程度持続することが示されています。口内炎の症状には、痛みや違和感、乾燥などがありますが、特にがん化学療法や放射線療法に伴う口内炎では、口腔内の疼痛により食事が困難になることもあります。エピシルは、そのようながん治療を受けている患者さんの生活の質(QOL)を維持することが期待されます。また、使用が簡便(ノズルヘッドをプッシュして口腔内に適用)で携行に便利なポケットサイズ容器に充填されています。海外では、2009年に欧州で最初に上市され、現在では米国を含む多くの国で販売されています。なお、薬事行政上、欧州ではクラス1医療機器、米国では後発医療機器(510(k))に指定されています。

以上

参考

ソレイジア・ファーマ株式会社について

ソレイジアは、日本、中国及び他のアジアの諸国において、積極的な臨床開発と独自の事業化戦略により、欧米の革新的ながん領域医薬品を早期に患者さんに提供することをミッションとして、2006年に設立した会社です。これまで新株発行等により約80億円の資金調達を行っており、この資金を開発活動及び新規開発品の導入に積極的に投資し、パイプラインの充足を図っております。現在の開発品は以下の通りです。

SP-01 (Sancuso®)
適応:抗悪性腫瘍薬投与に伴う悪心・嘔吐。開発:中国承認申請中
SP-02 (darinaparsin)
適応:再発・難治性末梢性T細胞リンパ腫。開発:米国前期第Ⅱ相試験完了、アジア第Ⅱ相試験実施中
SP-03 (episil®)(医療機器)
適応:抗悪性腫瘍薬投与・放射線療法による口内炎の疼痛緩和。開発:日本及び中国承認申請中