経口用セフェム系抗生物質製剤「メイアクトMS®小児用細粒10%」
小児の新用量に関する承認取得のお知らせ

2012年06月22日 プレスリリース

Meiji Seika ファルマ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:松尾正彦)は、経口用セフェム系抗生物質製剤「メイアクトMS®小児用細粒10%」(一般名:セフジトレン ピボキシル)について、小児の肺炎、中耳炎および副鼻腔炎に対する新用量に関し、本日承認を取得しましたのでお知らせします。

メイアクトMS®小児用細粒10%は、当社が創製した経口用セフェム系抗生物質製剤であり、グラム陽性菌およびグラム陰性菌に広範な抗菌スペクトルを有し、ペニシリンおよびマクロライド耐性の肺炎球菌やアンピシリン耐性のインフルエンザ菌にも強い抗菌力を示します。

近年、小児の肺炎、中耳炎および副鼻腔炎の治療において、原因菌の薬剤耐性化が問題となっており、各種ガイドラインの中では本剤の高用量投与が推奨されています。しかし、高用量投与については、その具体的な投与量の目安が示されていなかったため、薬剤耐性菌による感染症の患児に十分量が投与されなかった場合、期待される臨床効果が得られないことが危惧されていました。
そのため当社は、薬剤耐性菌の関与が大きいと考えられる小児の肺炎、中耳炎および副鼻腔炎を対象に、本剤1回6mg(力価)/kg 1日3回投与での国内臨床第Ⅲ相試験を実施しました。その結果、高い有効性と安全性が確認されたことから、2011年8月に小児の用法・用量に関する一部変更承認申請を行い、この度の承認取得に至りました。

当社は、「スペシャリティ&ジェネリック・ファルマ」として、重点領域の一つである感染症の治療を通じ、引き続き医療に貢献してまいります。

以上

参考資料

「メイアクトMS®小児用細粒10%」の一部変更承認の概要(下線部が今回の追加部分)

製品名
メイアクトMS®小児用細粒10%
一般名
セフジトレン ピボキシル
効能・効果
(1) 小児
<適応菌種>
セフジトレンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、百日咳菌、ペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属、プレボテラ属、アクネ菌
<適応症>
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、肛門周囲膿瘍、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、中耳炎、副鼻腔炎、歯周組織炎、顎炎、猩紅熱、百日咳
(2) 成人(嚥下困難等により錠剤の使用が困難な場合)
<適応菌種>
セフジトレンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、ペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属、プレボテラ属、アクネ菌
<適応症>
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、乳腺炎、肛門周囲膿瘍、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、胆嚢炎、胆管炎、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、眼瞼膿瘍、涙嚢炎、麦粒腫、瞼板腺炎、中耳炎、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎
用法・用量
(1) 小児
<肺炎、中耳炎、副鼻腔炎の場合>
通常、小児にはセフジトレン ピボキシルとして1回3mg(力価)/kgを1日3回食後に経口投与する。
なお、必要に応じて1回6mg(力価)/kgまで投与できるが、成人での上限用量の1回200mg(力価)1日3回(1日600mg(力価))を超えないこととする。
<上記以外の疾患の場合>

通常、小児にセフジトレン ピボキシルとして1回3mg(力価)/kgを1日3回食後に経口投与する。
なお、年齢及び症状に応じて適宜増減するが、成人での上限用量の1回200mg(力価)1日3回(1日600mg(力価))を超えないこととする
(2) 成人(嚥下困難等により錠剤の使用が困難な場合)
通常、成人にはセフジトレン ピボキシルとして1回100mg(力価)を1日3回食後に経口投与する。
なお、年齢及び症状に応じて適宜増減するが、重症又は効果不十分と思われる場合は、1回200mg(力価)を1日3回食後に経口投与する。