パーキンソン病治療薬ME2125(safinamide)の臨床第Ⅱ/Ⅲ相試験
および長期投与試験開始のお知らせ

2015年10月07日 プレスリリース

Meiji Seika ファルマ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小林大吉郎、以下Meiji)は、パーキンソン病治療薬ME2125(開発番号、国際一般名:safinamide)について、ウェアリング・オフ現象注1)を有するパーキンソン病患者を対象としたレボドパ製剤併用下での第Ⅱ/Ⅲ相検証的試験および第Ⅲ相長期投与試験を開始しましたのでお知らせします。

ME2125は、ニューロン・ファーマシューティカルズ(Newron Pharmaceuticals S.p.A.、本社:イタリア・ミラノ、CEO:ステファン・ウェーバー、以下ニューロン社)が開発した選択的モノアミン酸化酵素B型(MAO-B)阻害剤です。同剤はドパミンの分解を阻害するとともに、ナトリウムイオンチャネル阻害作用やグルタミン酸放出抑制作用を有することから、ドパミン作動性作用と非ドパミン作動性作用を併せもつ新たなパーキンソン病治療薬として期待されています。海外で実施された進行期パーキンソン病患者を対象とした臨床試験では、オン時間注2)の延長や運動機能の改善が確認されています。

ME2125は2015年2月に欧州委員会で承認され、ドイツで販売されています。また、米国では2015年3月より承認申請中です。Meijiは2012年1月、ニューロン社より日本およびアジアにおける同剤の独占的な研究、開発、製造および販売権を許諾されています。

Meijiは「スペシャリティ&ジェネリック・ファルマ」として、重点領域の一つである中枢神経系領域における治療とその発展に引き続き貢献してまいります。

以上

  • 注1レボドパの効果持続時間が短縮し、次のレボドパ服用時間前にパーキンソン病の症状が出現する現象
  • 注2レボドパの効果が発揮されていてパーキンソン病の症状が抑えられている時間

【参考資料】

ニューロン・ファーマシューティカルズ社 概要

ニューロン社は、中枢神経系(CNS)と疼痛に対する新薬の開発に特化したバイオテクノロジー企業会社であり、イタリア・ミラノ近郊のブレッソに本社があります。

safinamideは2015年2月、欧州委員会により承認され、5月よりドイツで販売されています。現在、米国で承認申請中であり、また、2014年3月よりスイスにて販売承認申請中です。

ニューロン社はこの他にレット症候群を対象としたsarizotan(米国・欧州でオーファン指定)、経口治療薬に抵抗性のパーキンソン病を対象としたsNN0031、筋萎縮性側索硬化症を対象としたsNN0029、神経障害性疼痛を対象としたralfinamideおよび統合失調症の陽性症状を対象としたNW-3509など、希少疾患を対象とした治療薬の開発を進めています。

詳細は同社ホームページ()をご参照ください。