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入院生活での工夫

造血幹細胞移植による治療では約1~3ヵ月入院し、体調によっては1日の大半を病院のベッド上で過ごすことも多くなります。病気の発症と治療による副作用・合併症の影響、運動不足による筋力の低下で、入院期間が長くなるにつれ体力は衰えていきます。少しでも体力をつけて、身体の負担や苦痛を軽減し早期の回復を目指すためにも、治療前から副作用対策や感染症対策、栄養の摂取、筋力の維持を意識することが大切です。
下記は一例ですが、入院生活での工夫を、医療スタッフと相談して進めましょう。

口腔ケア

移植前処置により口腔粘膜はダメージを受けたり、移植後のGVHDの発症によって口内炎を引き起こすことがあります。そのほか、免疫力が低下することで口腔感染症を発症するリスクもありますし、口腔内の感染から全身に影響を及ぼすこともあります。こうしたトラブルの発生や重症化をできるだけ防ぐためにも、移植前から丁寧な口腔ケアを継続的に心がけることが重要です。

口の乾燥を防ぎましょう。

口を清潔に保ちましょう。

その他、口腔内の痛みが強い場合は医療スタッフに伝えましょう。薬を使うなどで痛みが軽減する場合があります。

食事の工夫

吐き気などで食事がとりにくくなりますが、体力をつけるためにも、なるべく工夫して食事をとるようにしましょう。口から食事をとり、胃や腸を使うことは、全身状態の安定にもつながります。
移植から生着までの間は、感染症のリスクがあったり、腸が荒れたりすることから、食事や飲み物の制限があります。医療スタッフの指示に従いましょう。

運動

多くの患者さんは、病気やこれまでの治療により体力・筋力が低下しています。また、造血幹細胞移植によって、さらに運動することが難しくなる可能性もあります。ベッドの上でできる運動もあるので、身体に負担のかからない程度に筋力トレーニングやストレッチ、呼吸訓練を理学療法士などの医療スタッフと相談して進めましょう。

ベッドでできる筋力トレーニング(一例)

ベッドでできる全身のストレッチ(一例)

呼吸訓練(一例)

参考:

一般社団法人日本造血・免疫細胞療法学会(2024年5月1日アクセス)
https://www.jstct.or.jp/modules/patient/index.php?content_id=50
https://www.jstct.or.jp/modules/patient/index.php?content_id=53

国立がん研究センター:がん情報サービス(2024年5月1日アクセス)
https://ganjoho.jp/public/dia_tre/treatment/HSCT/hsct03.html

国立がん研究センター中央病院12B病棟 同種造血幹細胞移植療法を受けられる方へ(2024年5月1日アクセス)
https://www.ncc.go.jp/jp/ncch/clinic/stem_cell_transplantation/Allo.pdf

国立がん研究センター中央病院12B病棟 自家造血幹細胞移植療法を受けられる方へ(2024年5月1日アクセス)
https://www.ncc.go.jp/jp/ncch/clinic/stem_cell_transplantation/auto.pdf