アレルギーのこと、もっとおしえて!
ダニや虫(これらに含まれる成分)などによって起こるアレルギーについておしえて!
アレルギーは、めずらしいものを含め、とても多くの種類があり、日常生活に影響するものだけでもかなりの数があるといわれているんだ。
アレルギーの原因(アレルゲン)別に分類されるアレルギーとして、ダニアレルギー、虫アレルギー、動物アレルギー、真菌(しんきん、カビのこと)アレルギーなど、本当にさまざまな種類があるんだよ。
ダニや虫、動物、カビ(これらに含まれる成分)に接触(せっしょく)(ふれる、吸い込むなど)すると、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎(けつまくえん)、アトピー性皮膚炎、気管支ぜん息(きかんしぜんそく)などの病気が生じることがあります。
これを(見方を変えて)アレルゲンによって分類すると、ダニ(フン、死がいなど)がアレルゲンであるアレルギーをまとめてダニアレルギーと呼び、同じように虫(フン、死がい、毒など)がアレルゲンであるものを虫アレルギー、動物(フケなど)がアレルゲンであるものを動物アレルギー、カビ(主に胞子[ほうし])がアレルゲンであるものを真菌(カビ)アレルギーと呼んでいます。
アレルギー性鼻炎・結膜炎、アトピー性皮膚炎、気管支ぜん息については「アレルギーには主にどんな種類があって、どんな症状が出るの?」のページを、アレルゲンについては「アレルギーを引き起こすのはどんなもの?」のページを見てね!
いろいろなタイプ(アレルゲン別)のアレルギーの例
| 花粉皮膚炎 | |
|---|---|
| どんなアレルギー? | 花粉(スギ、ヒノキなど)が肌にふれることでアレルギー反応が起こるもの(花粉に対するアレルギー反応が、目や鼻ではなく肌で起こるということ)。 皮フのバリア機能が低下している人で起こりやすい。 アレルギー性接触皮膚炎(せっしょくひふえん)の一つ。 |
| 症状は? | かゆみ、赤み、湿疹(しっしん)など |
| ダニアレルギー | |
|---|---|
| どんなアレルギー? | ダニのフン、死がいなどがアレルゲンとなってアレルギー反応が起こるもの。 |
| 症状は? | せき・息苦しさ(気管支ぜん息)、くしゃみ・鼻水・鼻づまり(アレルギー性鼻炎)、目のかゆみ・涙目(アレルギー性結膜炎)、かゆみ・湿疹(アトピー性皮膚炎)など |
| 虫アレルギー | |
|---|---|
| どんなアレルギー? | 虫のフン、死がいや毒などがアレルゲンとなってアレルギー反応が起こるもの。 |
| 症状は? |
|
| 動物アレルギー | |
|---|---|
| どんなアレルギー? | ネズミなどの動物のフケ、唾液(だえき)などがアレルゲンとなってアレルギー反応が起こるもの。 |
| 症状は? | くしゃみ・鼻水・鼻づまり(アレルギー性鼻炎)、目のかゆみ・涙目(アレルギー性結膜炎)、かゆみ・湿疹(アトピー性皮膚炎)、せき・息苦しさ(気管支ぜん息)などや、まれに関連する動物のお肉などでの食物アレルギー |
| 真菌(カビ)アレルギー | |
|---|---|
| どんなアレルギー? | カビの胞子(植物の種のようなもの)などがアレルゲンとなってアレルギー反応が起こるもの。
カビがついた食べ物を食べておなかが痛くなったりするのは食中毒で、真菌アレルギーとは異なる。 |
| 症状は? | くしゃみ・鼻水・鼻づまり(アレルギー性鼻炎)、目のかゆみ・涙目(アレルギー性結膜炎)、かゆみ・湿疹(アトピー性皮膚炎)、せき・息苦しさ(気管支ぜん息)など |
| 薬剤アレルギー | |
|---|---|
| どんなアレルギー? | お薬を使用したときに、免疫(めんえき)がお薬の成分を“敵だ!”とまちがえて起こる。 |
| アレルゲンは? | 抗生物質(こうせいぶっしつ)、解熱鎮痛薬(げねつちんつうやく)など |
| 症状は? | じんましん、発疹(ほっしん)、かゆみ、ぜん息、息苦しいなど |
| 金属アレルギー | |
|---|---|
| どんなアレルギー? | 汗などでとけ出した金属の成分を免疫が“敵だ!”とまちがえて起こる。 アレルギー性接触皮膚炎の一つ。 |
| アレルゲンは? | アクセサリー、化粧品などに含まれるニッケル、クロム、コバルトなどの金属 |
| 症状は? | かゆみ、赤いブツブツ、はれ、水疱(すいほう)など |
アレルギー性接触皮膚炎:アレルゲンが肌に直接ふれることによって引き起こされるアレルギー反応の一種。
アレルギー性鼻炎・結膜炎、アトピー性皮膚炎、気管支ぜん息、アナフィラキシーについては「アレルギーには主にどんな種類があって、どんな症状が出るの?」のページを、アレルゲンとしてのダニ、虫、動物、カビについては「アレルギーを引き起こすのはどんなもの?」のページの「アレルゲンとしてのダニ、虫、動物、カビ(真菌)についてもおしえて!」を見てね!
ほかにも、とてもたくさんのアレルギーがあるんだよ。
例えば、赤い系統の化粧品(口紅など)を使ったときに肌がアレルギー反応を起こす人では、その成分のコチニール色素という赤い着色料(ちゃくしょくりょう)の入った食べ物(ハム、魚肉ソーセージ、サケフレーク等の加工品、ジュース、キャンディなど)でアレルギーを起こすこともあるよ。
この色素は、コチニールカイガラムシという小さな虫から作られていて、食べ物などに少しだけ残ってしまった虫の成分がカラダの中に入ることで、かゆみ、じんましん、喉のはれなどのアレルギー症状が起こってしまうんだ。
アレルギーがあったら、ほかのアレルゲンでもアレルギーになることがあるの?
あるアレルゲンに対してアレルギーを持っている人が、そのアレルゲンと似た形(タンパク質)を持つ別のものに対してもアレルギー反応を起こしてしまうことがあるんだ。
これは、交差(こうさ)反応と呼ばれているよ。
交差反応には、花粉と食べ物のアレルギー(花粉-食物アレルギー症候群[しょうこうぐん])、ラテックス(天然ゴム)と果物などとのアレルギー(ラテックス-フルーツ症候群)、ネコと豚肉などとのアレルギー(ポーク-キャット症候群)などがあります。
交差反応ではありませんが、食物依存性運動誘発(しょくもついぞんせいうんどうゆうはつ)アナフィラキシーというものもあります。
食べただけでも、運動しただけでも起こらないのに、特定の食べ物(特に小麦、甲殻類[こうかくるい]、果物など)を食べたあと(通常4時間以内1))に運動することでアレルギー反応が起こって全身に影響が及ぶことがあります。
ただし、食べた+運動したからといって、このアナフィラキシーが必ず起こるというわけではなく、ほかの原因が重なったときに起こる可能性があります。
花粉と食べ物のアレルギー
(花粉-食物アレルギー症候群)2,3)
ラテックス(天然ゴム)と果物などとのアレルギー
(ラテックス-フルーツ症候群)2)
ネコと豚肉などとのアレルギー
(ポーク-キャット症候群)2)
食べ物と運動のアレルギー
(食物依存性運動誘発アナフィラキシー)1,4)
交差反応に似た仕組みで起こる、思わぬアレルギーもあるよ。
その一つが、マダニとお肉のアレルギー。
マダニの唾液には、牛、豚、馬、羊などのお肉に含まれている糖(とう)(炭水化物[たんすいかぶつ])と同じ糖が含まれているんだ。
そのため、マダニにかまれた人が牛肉などを食べると、免疫が“マダニの成分がまた入ってきた!”とまちがえて反応してしまうことがあるんだ。
クラゲに刺されたことがある人が、なんと納豆を食べてアレルギーになることもあるよ。
クラゲの針には納豆のネバネバに入っている成分と同じものが含まれていて、クラゲに刺されると、その成分がカラダの中に入り、“これは危ない!”と免疫が覚えてしまうんだ。
そして、納豆を食べると、“あの危ないものがまた入ってきた!”と免疫がまちがえて反応して、アレルギーになることがあるんだよ。
もともとお肉や納豆を食べても何ともなかった人で(かまれたり、刺されたりすることで)突然アレルギーの症状が出るので、原因がわかりにくく、診断までに時間がかかることもあるので、注意が必要だよ。
花粉症の人が特定の果物を食べると口の中がかゆくなることがあるけど、それはなぜ?
「花粉-食物アレルギー症候群」と呼ばれるもので、花粉に対するアレルギーがある人が、花粉の成分に似たタンパク質を含む果物を食べると、免疫がまちがえて“花粉が来た!”と反応してしまうことがあるんだよ。
花粉症の人がすっぱいものに過敏に反応してかゆくなる(アレルギー反応が起こる)ということはないんだ。
花粉症の人が特定の果物を食べて口の中がかゆくなったりするのは「花粉-食物アレルギー症候群」と呼ばれるもので、花粉の成分に似たタンパク質を含む果物を食べたときに、免疫がまちがえて“花粉が来た!”と反応してしまうことがあるからだよ。
花粉症と消化の力は関係なく、消化がうまくできないから口の中がかゆくなるということはないよ。
花粉症の人が特定の果物を食べると口の中がかゆくなったりするのは「花粉-食物アレルギー症候群」と呼ばれるもので、食べ物が消化される前に症状が起こるのがとくちょうだよ。
<参考資料>
- 一般社団法人日本小児アレルギー学会. 食物アレルギー診療ガイドライン2021ダイジェスト版. 第13章 食物依存性運動誘発アナフィラキシー(FDEIA). https://www.jspaci.jp/guide2021/jgfa2021_13.html (Accessed Feb 02, 2026)
- 一般社団法人日本小児アレルギー学会. 食物アレルギー診療ガイドライン2021ダイジェスト版. 第14章 食物以外の抗原感作による食物アレルギー. https://www.jspaci.jp/guide2021/jgfa2021_14.html (Accessed Feb 02, 2026)
- 一般社団法人日本アレルギー学会. アレルギーの手引き2025~患者さんに接する医療従事者のために~. 第1版. 2025年3月31日.
- 佐藤さくらら. アレルギー. 2022; 71: 120-9.
(公開:2026年4月)
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