アレルギーのある子どもの保護者として、まず何から始めたらいいですか?

アレルギー全般について正しい知識を持つこと、子どものアレルギーの病名や原因アレルゲン、症状などを把握すること、そして、学校と(幼稚園・保育園とも)連携することが大切です。

子どものアレルギーを知るためのチェックリストを示します。

チェックリスト:子どものアレルギーを知ろう!

チェック! 何をする?
  • アレルギーとは何か、正しい知識を持ちましょう。
  • 医師の診断・指導をもとに、子どものアレルギーや子どもに合った対処法などについて把握しておきましょう。
  • どのようなものが一般的にアレルギーの原因(アレルゲン)になるのか、知っておきましょう。
  • 子どものアレルギーの原因は何か、医師の診断をもとに把握しておきましょう。
  • いつ・何をしたとき・何を食べたとき・どんな環境のときにアレルギーの症状があらわれるか、日々の子どもの状態、変化に気をつけておきましょう。
  • 遅れて出てくるアレルギーにも気をつけましょう。

    アレルギーは、アレルゲンへの接触からすぐに症状があらわれるものばかりでなく、遅れて出てくるものもあります。

  • 処方されたお薬について、医師・薬剤師から十分な説明を受けておきましょう。
  • アレルギーの症状・体調の変化があらわれたときの状況を記録しておきましょう。
  • 記録をもとに、医師に情報共有・相談しましょう。
  • 子ども自身が自分のアレルギーについて理解できるように、自分自身で気をつけたり、正しく行動したりできるように、アレルギーのことを説明しておきましょう。
  • 特に学校の先生や、できたらお友だちにも自分のアレルギーについて説明することの大切さも教えておきましょう。

    必要に応じて「ぼく/わたしのアレルギーについて-一緒に考えよう-」シートをご利用ください。

  • 子どものアレルギーについて、先生・学校と共有しておきましょう。

    「生活管理指導表」を随時更新・提出しましょう。

    子どものアレルギーについて具体的に連絡したいときなど、必要に応じて「アレルギーについての学校生活における配慮のお願い」シートをご利用ください。

  • (食物アレルギーがあったら)アレルギーの原因となる食材の除去(除去食)や代わりになる食材(代替食材)など、給食の対応について相談しておきましょう。
  • 遠足・宿泊学習などの学校行事では、事前に相談し、配慮してもらいましょう。
  • 保健室での対応、緊急時の連絡体制などを事前に相談しておきましょう。

アレルギーのある子どもの保護者として、日常生活のどのような点に気をつけたらいいですか?

住環境の整備、食品表示の確認など、アレルゲンとの接触をできるだけ減らしてあげることや、日常生活での工夫が必要です。

日常生活で注意するべきポイント(チェックリスト)を示します。

チェックリスト:日常生活で注意するべきポイントを知ろう!

チェック! 何をする?
  • じゅうたん・カーペットはできれば除去し、こまめな掃除で、ダニ、カビなどをできるだけ減らしましょう。
  • 十分な換気で、部屋の空気を清潔に保ちましょう。
  • 高温多湿をさけて、ダニやカビの繁殖をできるだけ抑えましょう。
  • ダニの温床になりやすいぬいぐるみ、カーテンなどは定期的に洗濯・掃除しましょう。
  • ダニアレルギーでは、殺ダニ剤あるいは設置式ダニ除去器具などは効果が期待できず、おすすめしません1)
    ダニには、掃除機での吸引、布団の乾燥、湿度の管理など、総合的な対策が必要です。
  • 動物(ネコ、イヌ、ネズミ等)のフケや虫(ゴキブリ、ガ、ハチ、アリ等)などがアレルゲンになることもあるので、気をつけましょう。
  • アレルギーのある子どもにだけ我慢させずに、みんなで協力して「何が食べられるか」を学びましょう。
  • 食べ物・食材に注意し、医師の指導に従って必要最小限の(アレルギーの原因となる)食材だけを除去するように、安全な範囲で食べるようにしましょう。
  • 栄養バランスが偏らないように、代替食材を工夫して取り入れましょう。
  • アレルゲンが隠れていることが多い加工食品、お惣菜など、隠れたアレルゲンにも気をつけましょう。
  • 外食時や旅行時などには、アレルゲンが入っていないか、必ずお店の人に確認しましょう。
  • アナフィラキシーが起こる可能性、その症状、緊急時の対応などについて、医師に十分に確認しておきましょう。
  • 緊急時の対策をみんなで話し合っておきましょう。
  • アナフィラキシーにそなえて、救急薬(アドレナリン自己注射薬・点鼻薬)の使い方を学んでおき、常にそなえて(外出時には持参して)おきましょう。
    (そして、アナフィラキシーが起こったときにはすぐに病院へ)

アレルゲンについては「アレルギーを引き起こすのはどんなもの?」のページを、アナフィラキシーについては「アレルギーには主にどんな種類があって、どんな症状が出るの?」のページの「アレルギーは重い状態になることがあるの?」を見てください!

心配なことがあったら、病院の先生に相談してください。
お子さんと一緒に乗り越えていきましょう!

子どもが小さいときには、特に何に注意すればいいですか?

小さいときにアレルギーになると、アレルギーマーチといって、成長するにつれていろいろなアレルギーが次々に出てしまうことがあります。
乳児~幼児はこのアレルギーマーチの始まりの時期とされており、特に適切な対応が大切です。

例えば、小さいころにアトピー性皮膚炎を発症すると、食物アレルギー → 気管支ぜん息 → アレルギー性鼻炎と次々と発症していく様子を、音楽隊の行進(マーチ)になぞらえてアレルギーマーチと呼んでいます。

アレルギー反応を起こしやすい体質(アレルギー素因)を持っている場合には、アレルギーマーチが起こりやすいといわれていますが、誰にでも起こるわけではないですし、起こったとしても、みんなが同じ順番で進むわけでもありません。
アレルゲン免疫療法などには、アレルギーマーチを緩和する効果があることが期待されています。

アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、気管支ぜん息、アレルギー性鼻炎については「アレルギーには主にどんな種類があって、どんな症状が出るの?」のページを、アレルギーが起こる仕組みやアレルギー素因については「アレルギーって何?」のページを、アレルゲン免疫療法については「アレルギーと診断されたらどうするの?」のページの「症状・炎症を抑えるお薬以外の治療法はあるの?」を見てください!

子どもが学校生活を安全に送るためには、特に何に気をつけたらいいですか?

学校の行事や活動の中にはアレルギー症状を引き起こしやすい・悪化させやすい原因と関係するものがあります。そのため、学校や先生に事前に相談しておくことが大事です。
学校で気をつけるべきことを子どもと話し合っておくことも大切でしょう。

給食(食物アレルギーの場合)、運動、プール、遠足、宿泊学習や修学旅行などの宿泊を伴う行事など、注意したい学校行事や活動があります。
そのような行事・活動が予定されている場合は、子どもに注意を促すとともに、学校や先生に事前に相談しておきましょう。
子どものアレルギーのことや配慮してほしいことなどをまとめ、必要に応じて学校・先生に提出しておくことも大切です。

必要なことをまとめたシートを用意しています。
必要に応じてお使いください。

  • 子どもに伝える・話し合うときのための
    「ぼく/わたしのアレルギーについて-一緒に考えよう-」シート
  • 学校や先生に相談するときのため、子どものアレルギーのことや配慮してほしいことをまとめた
    「アレルギーについての学校生活における配慮のお願い」シート
怪獣が出てきた!
DANGER!カビ怪獣ファンギラス
クイズに答えて怪獣をやっつけよう!
三択クイズ

アレルギーマーチの進行を遅らせたり予防したりするために大切とされる方法として、正しいのは次のうちどれ?

ざんねん!

腸は免疫(めんえき)に関係する細胞がたくさん集まっている、免疫にとって大事な場所だよ。だから、乳酸菌をとって腸の中の環境を整え、免疫のバランスを保つことで、次のアレルギーが起こるリスクを減らせるかもしれないね。
でも、それだけでアレルギーマーチを止められるわけではないんだ。スキンケアや日常生活の工夫と組み合わせて行うことがとても大切。
これらのことは、アレルギーマーチを止めるだけでなく、一般的なアレルギーの対策としても重要だよ。

正解!

アレルギーマーチの出発点は、主に肌からアレルゲンが入ることだと考えられているの。
アレルギーマーチは、アトピー性皮膚炎から始まりやすいともいわれているのよ2,3)
最近、肌からのアレルゲンの侵入が、食物アレルギーが起こることにも関係していることがわかってきたの4)
だから、適切なスキンケアで、皮フのバリア機能を正常に保つことは大切なのよ。

バリア機能とは:アレルゲンや細菌、紫外線などの外からの異物・刺激の侵入を防ぎ、皮フの中の水分を保つための皮フの防御(ぼうぎょ)システムのこと。

不正解!

アレルギーマーチの始まりには、確かに、親から子へ受けつがれるアレルギー反応を起こしやすい体質(アレルギー素因[そいん])が関係しているよ。でも、環境や習慣を変えることによって、次のアレルギーが起こるリスクを下げることができるんだ。
例えば、皮フのバリア機能を守るスキンケアや、適切な換気(かんき)、そうじなどの日常生活の工夫で、アレルギーマーチの進行を遅らせたり予防したりすることができるよ。
これらは、アレルギー全般に対する基本的な対策にもなるよ。

バリア機能とは:アレルゲンや細菌、紫外線などの外からの異物・刺激の侵入を防ぎ、皮フの中の水分を保つための皮フの防御(ぼうぎょ)システムのこと。

<参考資料>

  1. 一般社団法人日本アレルギー学会. アレルゲン免疫療法の手引き2025 第1版第1刷.
    https://www.jsaweb.jp/uploads/files/アレルゲン免疫療法の手引2025.pdf (Accessed Feb 02, 2026)
  2. 山本喜和子. 日小児アレルギー会誌. 2019; 33: 20-5.
  3. 森田久美子. 小児内科. 2025; 57; 55-9.
  4. Lack G. J Allergy Clin Immunol. 2008; 121: 1331-6.

(公開:2026年4月)

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